多くの人に愛されるショパンの音楽。
そのショパンの音楽の中でも、
甘い調べのノクターンは大人気。
でも、ノクターンってどんな音楽?
ノクターンの起源は?
そんなことを短くわかりやすく
解説しました。
1)ノクターンってどんな音楽?
ノクターンは、ラテン語の「夜の」を意味するノクトゥルヌ(nocturnus)からきたフランス語の言葉。
日本語では「夜想曲」というように、夜を想うピアノ曲です。
最初に作ったのはアイルランドの作曲家ジョン・フィールド(1782–1837)。
ショパンがこのジャンルを芸術的に高め、ピアノ音楽の代表的な形式として定着させました。
特徴:
- ゆったりしたテンポ
- 歌うような旋律
- 感情のこもった響き
早熟の天才ピアニストのアリス=紗良・オットさんのフィールドのノクターン集
お父さんはドイツ人、お母さんは日本人でドイツに育ちましたが、日本語・ドイツ語・英語が堪能とのことです。
中村紘子さんの招きで日本デビューされました。
2)19世紀のサロン文化とノクターン
19世紀は「サロン文化」の時代。
貴族や市民階級の家で行われた音楽会で、ノクターンのような親密で詩的な音楽が人気を集めました。
ノクターンは…
- 家庭でも演奏できるピアノ曲として発展
- 聴き手に静かな感動や内面の情緒を届ける
- 当時のピアノ文化を象徴する存在に
3)ショパンが描いた“夜”の詩
ショパンは、フィールドのスタイルを継承しながら、より繊細で洗練されたノクターンを創作。
24曲のノクターンには、優しさ・孤独・祈り・苦悩など、多彩な感情が詰まっています。
たとえば…
第2番 変ホ長調:甘く切ない旋律で人気No.1
こちらの動画は、なんと!ショパンコンクールの演奏です。
ショパンコンクールで2番を演奏するなんて勇気がある、という声もありました。
第13番 ハ短調:深い悲しみと内なる葛藤
こちらはもショパンコンクールですが、あの角野隼人さんの演奏です。
深く魂につきささります。
第20番 嬰ハ短調:魂の祈りのような1曲
こちらは、ショパンコンクールの優勝者、ブルース・リウさんの演奏です。
エレガントで、ため息がでそうですね。
ノクターンを聴くことは、ショパンと対話するような時間です。
あなたも昔習ったノクターン、また弾いてみませんか?
もし弾いたことがなかったら、挑戦してみてくださいね。
関連記事: ノクターンの音楽的特徴_和声・リズム・形式
〜お知らせ〜
ドイツ在住の作曲家が、4期の様式を理解して表現に活かす、
「楽曲分析表現サロン」をオンラインで開催しています。
2025年5月に取り上げるのは、ショパンの
ノクターン Es-Dur op.9-2
と
ポロネーズ cis-moll op.26-1
Step1の予習ライブ
Step2のピアノ演奏つき楽曲解説動画2本
Step3のZOOM勉強会で成り立っています。
5月の勉強会は、5月30日(金)21:30-23:00
リアルタイム参加をご希望の方のお申し込み締め切りは、前日までです。
勉強会終了後でも、過去の月の分をアーカイブでご覧いただけます。
ピアノ講師向けの有料サロンですが、真摯に学びたい方は、学習者の方もご参加いただけます。
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